静岡県浜松市の浜松まつりについて紹介します
毎年5月の3日・4日・5日の3日の開催です
端午の節句にちなみ長男の誕生 その家の安泰を祝います
近年では次男以降や女児の誕生に対しても行われることが多いですね
浜松まつりは町(自治会)ごと「組」や「連」と言う形で参加しその町ごとに決められた固有の凧印が描かれた大凧を揚げ 絡んだ凧糸を切り合って競うまつりです
凧合戦が浜松まつりのメインです
凧糸で凧糸を切る
糸が絡んだら合戦開始です
凧は初節句を迎えた家庭から組へ提供されその凧にはその家の家紋と子供の名前が入ります
その凧は「初凧」(はつだこ)
と呼ばれます
初節供を迎えた子の事を「初子」はつご
と呼びます
同じ組の仲間の子供の名前が入っているわけですから落とされるわけにはいきません
組と組との意地の張り合いでもあります
大きさは2帖から10帖まで
この内4帖から6帖が最も合戦に適しているとされています
浜松の凧は揚げることよりも糸切り合戦に適した形になっている為骨組みは細かく丈夫に出来ていて他の凧などと比べると頑丈で重いのが特徴ですね
夜になると初凧を提供した家から凧揚げの労をねぎらって組の若衆に振る舞い酒が出されます
接待を受ける組は整列し
「おいしょ」「やいしょ」
の掛け声に合わせて摺り足で練り歩き施主や初子の周りをもみくちゃになるよう荒々しく練り潰します
この時景気付けに太鼓や信号ラッパも吹奏されます
曲は大日本帝国陸軍のらっぱ譜「駆足行進」や「速足行進」をアレンジしたもので各組で多少の違いがあります
御殿屋台を所有している町もあり形は掛塚式屋台です
屋台のある町は引き廻しが終わってから施主の家へ向かう組も
各町流れは様々です
昔は凧揚げから帰る若衆を迎えるために芸者衆が底抜け屋台を造って練り歩いたのが起源とされている説があるようです
今では女の子達を中心に三味線や篠笛を用いたお囃子が奏でられています
2019年には174ヵ町が参加した浜松まつり「まつり」と名がついていますが公式には特定の神社仏閣の祭礼ではなく都市まつりとなっています
しかし
地元の神社での安全祈願の参拝や組長がもつ提灯や屋台に御幣を飾る神事は行われています
浜松まつりの起源については正確に残っている資料が少ない為定かではありませんが祭礼ではないおまつりとなっている為様々な問題点も多くなってきてしまっているのが現状ですね
とはいえ浜松まつりは凧揚げ 合戦がメインなおまつりには変わりありません
凧などの図柄は町の命です
町の定紋半纏印や氏神祭社の際軒下に吊るし祝う提灯紋等を取り入れています
公認の消防組みの纏頭や町の定紋 町の神社紋 地名由来 町の頭文字 募集からの凧図
先人達のデザインを大切にし
これからも浜松まつりに携わるものとして伝統を継承していけたらと思っております
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